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TRIO CO-1301

Cathode Ray Oscilloscope


Trio CO-1301 Oscilloscope

夢のお城

    藤室 衛さんの「真空管半代記」を読むと、つくづく今は恵まれているんだなあと感じます。 わがラボでさえ計測器は ヒューレット・パッカードのオシロスコープ をはじめ目黒電波測器の標準信号発生器、 IBMサンノゼ研究所の払い下げ品のシストロン・ドナーのデジタルマルチメータ、安物とはいえデジタル周波数カウンタ、 モトローラMC68000を使ったエー・アンド・デイのFFTアナライザと結構な顔ぶれです。 しかし昔のアマチュアは機器は手作り、その機器を製作するために必要な計測器も手作りしなければなりませんでした。 その代わり、我々の世代がともすれば買ってきた機器のオペレータに甘んじてしまうのに比べ、 技術の真髄を学ぶことができたのでしょう。

    実験室にぜひとも欲しいのはなんといってもオシロスコープ。 まさに夢のお城。今でも高価な機器ですが、当時高嶺の花だったオシロスコープをアマチュアの手の届くものにしてくれたのが、 米国ならばヒースキットのオシロスコープキット、日本ならこのトリオのオシロスコープということになるのでしょう。 学生の頃自分で組み立てた、というJH1コールのOMさんから譲っていただいたこのオシロスコープで勉強することにします。



TRIO CO-1301

    TRIO CO-1301は3インチ グリーンCRTをもつ単現象オシロスコープです。 TRIOのマークとロゴ、フロントパネルのグレイの色使いと文字のタイプセット、 そしてつまみの形は初期の同社のトランシーバといかにもマッチしそうなモダンなものです。

    この可愛らしいオシロスコープは真空管を6球使っており、アマチュア向けに機能を最低限に削ったものになっています。 オシロスコープの原理は確かに簡単なものですが、最新の超多機能デジタルオシロのことを考えると、 実用になるものが真空管たった6本でできてしまうというのはとても新鮮な感じがします。

    インストラクション マニュアル等はありません (元の持ち主のOMさんは、家のどこかにあるはずだとおっしゃっておりますので待つことにしましょう。) が、このクラスなら手元の資料からでも大体の回路は見当がつくだろうと思います。






    さっそくケースをあけて内部を観察してみましょう。 6本の真空管のうち信号・偏向回路を構成する4本の真空管と周辺回路部品は一枚のプリント基板に実装されています。 整流用の真空管はシャーシ上に、またシャーシ後部には電源トランスが45度傾いた形で取り付けられています。

    製造は1969年と思われます。 この頃には日本製の電子部品の質もかなりよくなってきているはずですが、 しかし、使われているキャパシタは基本的にすべて交換する必要があると思っておいていいでしょう。

    年代相応のホコリが堆積していますが、 湿度のさほど高くないところに保管されていたのでしょう、 シャーシ上にサビ等はみられず、保存状態は比較的良好です。 使われている配線材料も、それなりの柔軟性を保っています。 フロントパネルはそれなりに汚れていますが、クリーニング以上の作業は不要。 CRTの管面に被せられた緑色プラスチックシート製のスケール オーバーレイは経時劣化でゆがんでいます。 きれいに平らにできればいいのですが、だめなら新作する必要がありそう。

CO-1301 Interior View

回路構成

    回路のB電源は300Vで、6X4 傍熱型両波整流管で生成されます。 CRTに印加する高圧は実測していないので何ボルトなのかわかりませんが、 真空管テレビに必ず使われていた1X2B 直熱型高圧整流管で整流されています。 本機の電源トランス1次側巻線には日本・アメリカ・ヨーロッパをカバーする電圧の巻線があり、 リヤパネルのジャンパープラグで電源電圧を切り替えることのできるユニバーサル仕様になっています。

    フロントパネルから入力された被計測信号は6AQ8 高増幅度双3極管 (V1) で増幅されます。 信号はついでもう一本の6AQ8 (V2) に入ります。 これが垂直偏向回路で、パラフェーズ接続された2つの3極管がCRT上下の垂直偏向電極をプッシュプル駆動します。

    12AU7 中増幅度双3極管 (V3)はスイープ ジェネレータを構成しており、水平走査用のノコギリ波を発生します。 スイープ信号はもうひとつの12AU7 (V4) に伝えられます。 これが水平偏向回路で、垂直偏向回路とほぼ同じ動作原理でCRTの左右の水平偏向電極をプッシュプル駆動します。 12AU7のヒータにはセンタータップがあり、6Vのヒータ電源で点灯されています。

    トリガ回路は未調査。

    6AQ8/ECC85 高増幅度双3極管はオーディオ用として現在も人気の12AX7/ECC83に似ていますが、 二つの3極管の間にシールド板が配置されており、より高周波に適した管になっています。 一部の高級オーディオアンプに使われた例もあるそうですが、 真空管式FMチューナのグリッド接地型高周波増幅段兼自励式周波数変換段として利用されることが多かったようです。 この管のスペアは手元にありません。6DT8がピン互換ですが、これの在庫もなし。 12AT7なら数本ありますが、プリント基板ではピン配置の変更は簡単にはできないので、やはり買っておいたほうがよさそう。
    CRTのスペアは?ま、これがダメになったらそのときは静態展示にってことで。 CRTの型番を見るためにはちょいと分解が必要で、面倒なので調べていません。




Photo After Servicing

コントロール

    フロントパネルには以下のコントロールがあります。

POSITION (HORIZ) 管面上のラスター表示の上下位置を調整します。
POSITION (VERT) 管面上のラスター表示の左右位置を調整します。
VERTICAL ATT 入力信号レベルの切替えです。 1、 1/10、 1/100のポジションがあります。 1のポジションでは入力信号は直接6AQ8のグリッドに入力され、 1/10および 1/100のポジションではアッテネータで減衰されてからグリッドに加えられます。
VERTICAL GAIN 入力信号レベルの調整です。 時計回りいっぱいでフルゲイン、反時計に回すにつれゲインが落ちます。 パラフェーズ接続された垂直偏向管のカソード回路に入っており、 左右の偏向出力の差を少なくすることによってゲインを落とします。
SWEEP/RANGE 水平掃引周波数レンジを切り替えます。10、 100、 1K、 10K、 100Kそして EXTのポジションがあります。 各ポジションは、スイープ ジェネレータの発振周波数設定用キャパシタを切り替えることにより行われます。 EXTではスイープ ジェネレータは停止し、代わりにEXT HOR端子から入力された外部信号で水平掃引されます。
SWEEP VARIABLE 水平掃引周波数を可変します。 時計回りいっぱいで周波数は最大、反時計方向に回すにつれ周波数が下がってスイープが遅くなります。
AC/DC 入力信号のAC/DC計測を切り替えます。 このスイッチをDCにすると、入力回路の直流阻止用キャパシタがショートされるようになっています。
POWER ON/OFF 電源スイッチです。ONにすると、フロントパネル中央の赤いパイロットランプが光ります。


    AC/DCとPOWERのスイッチは乳白色プラスチックに赤丸の入った小さなシーソースイッチで、 まるでサイコロかマージャンの棒みたいに見えます。 デザイナーは大の賭博好きだった、と言われればすごく納得するのですが。





水平偏向不良

    簡単にチェックを済ませ電源を入れてみると、真空管に火が灯り、管面に緑色のラスターが出ました。 高圧整流管1X2Bのヒータは赤熱していませんが、ラスターが出ているのですから動作しているでしょう。 最初は各ポテンショメータのガリのため動作が不安定でしたが、 いじっていくうちにやはりトラブルを抱えていることがわかりました。

    すぐに気がつくのが、ラスターがどうやっても管面右側に行かないこと。 また、ラスターの水平位置は不安定で、ひょこひょこ動きますし、時間がたつにつれますますひどくなっていきます。

    何回か電源を入れなおしているうち、整流管6X4の内部でパチッという音とともに青白い火花が飛ぶのが見えました。わわっ、怖いなあ。

    ところで水平回帰期間も輝線が見えていますね。ブランキング回路は持っていないようです。



    水平偏向回路を調べようと思って横倒しにして電源プラグを差し込んでみたら、あれっ、電源が入りません。 調べるとリヤパネルにある1Aの管ヒューズがブローしています。 これはひょっとして、さっき火花が飛んでいた6X4が原因なのかも。 ストックの新品6X4WA/5960に差し替え、ヒューズも交換しました。 CO-1301には再び電源が入りました。ああ一安心。

    左右の水平偏向出力電圧をチェックしてみると、ノコギリ波の平均電圧は左右でずいぶん違います。 が、水平偏向出力回路はそれ自身はどうも正常な様子。 あたかも左にずいぶん片寄った入力信号が入っているような状況です。 外部スイープに切り替えても左右の偏向電圧は片寄ったまま。



    水平偏向管12AU7の片方のグリッドには、 スイープ ジェネレータ回路の12AU7のプレートからのノコギリ波が0.2μF 600WVのキャパシタを介して注入されます。 偏向管のグリッドには30V以上の電圧がかかっており、明らかに異常です。 このキャパシタの片側の足を外してみると、左右の水平偏向電圧平均値はほぼ等しくなりました。 キャパシタをチェックしてみると、やはりリークが確認できました。 試しに新品のキャパシタをつないでみると、ラスターは管面いっぱいに広がりました。

    リークしていたキャパシタ(写真下側)をパーツ箱にあったTRW製の0.27μF 600WV品(写真上側)に交換し、 最初の問題はみごとクリアです。 いっしょに写っているのは不良の疑いのある松下製6X4両波整流管。




次の問題

    問題は少なくともあと3つあります。
  • 水平偏向の直線性不良。単一正弦波を表示させると、管面右側でピッチがつまってしまいます。
  • 垂直方向の表示位置がわずかにふらつきます。
  • 垂直感度調整つまみを回すと、感度だけでなく表示位置も大きく上下に動いてしまいます(AC入力の場合でも)。さらに感度調整つまみを回すとあるポイントで波形の上下位置が大きくジャンプします。
    垂直位置ふらつきの問題は入力ターミナル部の直流阻止キャパシタ (0.1μF 600WV) のリークだろうと思ったのですが、 残念、交換しても変化はありませんでした。 実際に使いながら、じっくり発生原因を探していきましょう。

    部屋を暗くして眺めた波形は、ピンク・フロイドのThe Darkside of the Moon。 ラジオにしてもアンプにしても、私にとっては、つまるところこのアルバムが再生できさえすれば他のものはどうだっていいのです。

The Darkside Of The Moon

安定動作、そして6X4のスパーク

    水平偏向の直線性は、SWEEP VARIABLEコントロール (現代でいうHORIZ CAL) を反時計方向に回ていくにつれ劣化しますが、 逆に時計回りいっぱいの位置では十分使える直線性が得られます。 この傾向はSWEEP RANGEをどのポジションにしてもほぼ同じ。 通常はSWEEP VARIABLEは時計方向いっぱいの位置が基本ですから、さほど深刻ではないともいえます。

    垂直感度調整と垂直表示位置の問題は、垂直感度調整ポテンショメータをセーフ ウォッシュでクリーニングし、 垂直DCバランス トリマを再調整することによりほとんど解決しました。 ほとんど、というのは、無信号であっても垂直位置がぴょこぴょこ変化する現象は皆無になってはいないからです。 さらに、本体背面に設けられたトリガ ソース スイッチがEXTの位置にあるときはトレースはきれいなのに、 INTのポジションでは高周波が重畳してしまって一本線にならないことに気がつきました。 外部トリガに切り替えても入力信号に対するトリガがかかってしまいますし。はたして原因はどこに・・・・?

    プリント基板上に実装されているキャパシタ3つを交換してみました。 それぞれ0.005、0.01、0.2μFのチューブラ型です。 回路的にこれらはスイープ ジェネレータおよび水平偏向回路に関連するものなので、 垂直位置の不安定さには関連しないだろうと思います。 ま、明らかな故障ではないものの性能低下を招いているかもしれないので、それぞれ手持ち品に交換しました。

    すると、どうやら効果はあったようで、垂直位置の安定度が向上しました。 交換後垂直位置調整トリマとDCバランストリマを再調整する必要があったので、何らかの理由で垂直位置に関連していたようです。 特に0.2μFはトリガ回路の一部であり、垂直偏向回路とスイープ ジェネレータに関わっていますのでこれあたりが解答だったようです。

    フロントパネルの各コントロールはいずれもスムースにかつ安定して反応するようになりましたし、変な交互作用もありません。 水平掃引もすべてのレンジの全調整範囲でスムースな動作です。ただし、まれに垂直位置が接触不良的にわずかに上下することがあります。

    入力信号に高周波が重畳しているのは、 どうやら垂直入力端子を開放あるいは開放に近い状態にしておくと回路内部との結合で軽い発振状態になってしまうために思えてきました。 オーディオ信号を観測するのなら入力端子を小さなキャパシタでショートしておけばきれいな波形が観測できます。 あとでもう少し調べてみましょう。




    交換した新品の整流管6X4WAは米軍仕様の高信頼管ですが、オリジナルの6X4と同様に電源投入した直後に内部でスパークが飛ぶのが見られました。 スパークはどうやらオリジナルの6X4が悪かったのではないようです。 すると、横に倒したときにヒューズが飛んだのはなぜか、またなぜ6X4の内部にスパークが飛ぶのかが説明できません。 おそらくスパークもヒューズブローも、劣化しかかっている電源平滑の電解キャパシタが原因なのではないかと思います。 ただし現状では使用していて電源ハムによるトラブルは見当たらないので定かではありません。 ここのところスパークが見られないのは、電解キャパシタが通電により復活したのかも。

    使っている真空管のうち、水平偏向出力の12AU7は電源投入時に2つあるヒータのうち片側が一瞬まばゆいばかりに光ります。 冷間時の抵抗のばらつきが原因だと思いますが、その傾向がだんだんひどくなってきています。 ヒータ断線も時間の問題ではないかと思われます。そこで中古のシルバニア製に交換しておきました。

    修理が一段落してちょっとたってから、元のオーナーのOMからキット取り扱い説明書をいただきました。 カラー印刷の実体配線図と、詳しくて丁寧な調整手順の記述があります。 やはりマニュアルがあるのとないのとでは大違いですね。 使用CRTは3KP1です。




19年ぶり

    2020年コロナ禍ステイホームのゴールデンウィークは中央研究所保管室の整理。 一歩も立ち入れなかったほどにモノが突っ込まれた部屋は数日間の労働の甲斐あってワークベンチが使えるようになりました。 ので、ワークベンチ用オシロスコープとして、保管してあったCO-1301を引っ張り出して通電してみます。 まあほかにもっと新しいオシロスコープもあるけれどね・・・。

    19年ぶりの通電になるCO-1301は、よしよし、調子よく動いてるね! と思ってちょっと保管室を離れ10分ほどして戻ってみたら、あれえ? なんにも映ってないやん。 輝度を変えてもダメ、HORIZ POSITIONとVERT POSITIONをいじってもダメ。 ラスターはどこにいっちゃったの?

    ケースを開けて調査を開始。 パイロットランプも真空管のヒータも点灯しています。 1X2Bのヒータは通常動作時では赤熱しているようには見えませんからこれは外して調べてみないと。 ラスターが全く出ないことから、 ブラウン管のアノード高電圧が得られていないか、 あるいはブラウン管ヒータの断線でしょうか。

    1X2Bを外して、ヒータをチェック。 ヒータ電圧1.25Vでぴったり200mA流れており、 これは正常でしょう。

    ブラウン管ヒータはソケットの1ピンと11ピンで、 入手後初めてソケットを外してテスタでチェックしてみると、 ああよかった、ヒータは断線していません。 するとつぎは、ブラウン管ヒータにヒータ電圧はかかっているか、 さらにアノード高圧は出ているか、を調べるようでしょう。

    それよりも、故障診断を1ステップ戻して、まずは電子ビームが飛んでいないのか、 それともビームは出ているのだけれど極端に偏向されてしまって蛍光管面に届いていないのかを見たほうがいいのかもしれません。 そこで水平偏向管 V2 6AQ8を抜いておいて電源ON。 おお、管面中央に緑色のスポットが光った! ブラウン管もアノード高圧電源も生きています。 よかった、これなら直るぞ!

    水平偏向管を差し込んで再度電源OM。 すると、あれれ、なんかフツーに動作を始めました。 何もしていないのに直っちゃったってやつ?

2020-05-27 19年ぶりに通電: 10分後にラスター消える: いじっているうちに回復・・・


    カバーを仮組みして連続運転テストをしましょう。 テスト用の信号を発生させるために、これまた電源を入れるのは17年くらいぶりの TOA FS-1301周波数シンセサイザを持ち出しました。 プッシュスイッチの反発力がほとんど失われている以外は目立ったトラブルもなく、 周波数シンセサイザは正常に動作を始めました。

    室温27℃程度で通風ありの環境。 もともとラスターは右に寄っており、 HORIZ POSITIONつまみをセンター位置にセットしたとき、 電源投入時はラスターの左端は管面の左70%偏向あたりから始まっていましたが、 その程度が徐々に強まってきています。 状況を厳しくするためにケースを覆ってみると 時間とともにラスター左端は管面の左右中央あたりから始まるようになりました。

    ケースの通風を制限して10分ほど、 ケース温度が高まり、長くは触っていられないほどになりましたが、 ラスター左端は管面中央から右側20%ほどにとどまっており、管面右にすっかり出て行ってしまうほどには動きません。 この程度なら、HORIZ POSITIONつまみを反時計いっぱいに回せばラスター全体を管面のなかに収められます。 つまり、「ラスターが管面右に寄ってしまっていて、その傾向は温度が高まると顕著になる」けれども、 まったくラスターが見えなくなった故障の支配的な理由には思えません。

    この状態のテストを続けるのはあまりよくないとは思いつつさらに様子を見ていると、 ラスター左端の位置は小刻みに不安定にふらつくようになりました。 ラスター左端の位置を決定する回路素子のどれかに温度特性があるだけでなく、 不安定さが内在しているようです。

    この不安定さは、フロントパネルのDC/AC切り替えスイッチをいじっても変わりません。 DC/ACスイッチは垂直入力に0.1uFのキャパシタ C101を入れるかパイパスするかを切り替えているだけなので、 C101キャパシタの素子不安定ということではありません。

    サーキュレータを使ってケースに風を当て、 ケース温度をひんやり冷たい程度まで下げましたが、偏向が右寄り傾向は元には戻りません。 内部素子の温度はケース外側から風を当てた程度ではたいして変わらない、ということでしょう。

    ここで5分ほど電源を落として、再度電源ON。 でも、あれえ、ラスター左端は管面中央ほど。 5分程度では内部素子はたいして冷えない、ということなのかな。

2020-05-30 ヒートアップテスト 動作停止の原因はつかめず


CO-1301 Powered up after 19 years of storage

CO-1301 interior

High voltage capacitor

1X2B Heater Test

3KP1 Heater


これはオシロのせいではない

    電源ユニットの修理で復活したNoobow8200 IBM ThinkCentre E50コンピュータは、 保管室改め夢と時空の部屋で音楽を聴きながらの事務作業に使うほか、 オーディオのテストシグナルジェネレータとしても使います。 が、 そのLINE OUT出力をCO-1301で見てみたら、なんだこれ? 10kHzの正弦波を出力しているのですが、なんとも奇妙な波形です。

    これはオシロのせい? いやいやそんなことはありません。 いくらアマチュア向けの簡易オシロスコープとはいっても、10kHzくらいはきちんと表示できます。 事実、Noobow8200マザーボードのオーディオ出力がおかしくなっているのでした。 これが新品のころからこうだったのか、それとも経年劣化による電解キャパシタ容量抜けとかでおかしくなったのか、 そこまでは追及していませんけれど。

    ともかくこれではテストオシレータとしては使えませんので、 夢と時空の部屋のPCはNoobow8200はやめて、Noobow8100B Pentium 4 RamBusを使うことにしました。

2020-05-31 Noobow8200 オーディオ出力波形異常に気がつく
Noobow9200 Audio Output

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ラスター輝度低下の兆候

    1週間にわたってCO-1301は快調に動作していますが、 本日午後、管面ラスター輝度が明らかに落ちています。 いったん電源を切って30分ほど休ませたら、輝度は普段どおりに戻りました。 その後1時間ほど、再び輝度は低下しはじめています。 何でだろう、今日は室温はそんなには高くはないし、開けた窓から心地よい風が流れているのだけれど。

    輝度低下の原因はブラウン管蛍光面の劣化ではないようですから、 となるとアノード電圧が落ちるのだろうか。

2020-06-08 ラスター輝度低下の兆候


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2001-03-31 Created. Observation, initial diagnosis,cleaning and fixing a leaky Horiz coupling cap.
2002-07-28 Revised links.
2002-11-17 Reformatted.
2005-02-23 Reformatted.
2005-12-03 Retouched.
2007-03-17 Added circuit diagram.
2020-05-30 Updated. [Noobow8200 @ L1]
2020-08-17 Updated. [Noobow9300 @ L1]
2021-09-14 Updated. [Noobow9100F @ L1]