Go to NoobowSystems Lab. Home

Go to Kits and Gadgets page

Gakken Denshi Block EX-150 Revival Version

including Denshi Block mini

Denshi Block

    "Denshi Block" produced by Gakken was quite popular in late 1970's among kids. The word "Denshi" means electron, electronic or electronics. The Denshi Block is an educational electronics project kit consisting of many tiny blocks in which electronic components are built in - an experimenter assembles circuits by placing blocks into the chassis.

    Assembling the circuit - i.e. placing the blocks is quite easy and it looks neater, than the Gakken MiKit which requires many wires to be routed across the panel. Denshi Block has a drawback however - it lacks circuit flexibility when a new circuit is being tried. Therefore the Denshi block did not apeal to me and I never wanted it as I was already accustomed to the freedom of MiKit.
    Nearly 30 years later, Gakken reproduced the Denshi Block EX-150, as a "Revival Version". And a credit card company started to offer EX-150 as a point reward program item, so I ordered one.


遊ぼう!

    マイキット 派だった私は、電子ブロックはその仕組みからして配線の自由度がなく、 自由研究には明らかに不向きだと思い、当時 まったく欲しいとは思いませんでした。 今でもそれは変わってはいないのですが、復刻版が発売されて少したち、 クレジットカードのポイント引き換え商品にリストアップされたので ありがたくいただくことにしました。 ちょっとした気分転換にお手軽電子実験で楽しめるに違いありません。
   
でんきがぴかぴか・・・マルチバイブレータ回路

    40うん年生きているのにいまだにコドモなので、私はランプ点滅だいすきです。 ので、ポゴとでんきぴかぴかで楽しむことにします。
    電子ブロックEX-150のマニュアルにはその名の通り150種類の回路例が掲載されていますが、 それらの順番が系統立てて整理されているとはいい難く、 これは不満点です。 ランプの自動点滅回路はマルチバイブレータばかりで、類似の回路を書き出すと
  • 66 単安定マルチ回路
  • 77 電子タイマーの原理回路
  • 79 無安定マルチ回路
  • 80 双安定マルチ回路
  • 86 ランプの自動点滅回路
  • 110 強い光を当てると豆球が点滅する回路
  • 111 光が弱くなると(暗くなると)豆球が点滅する回路
  • 112 明るさによって点滅速度が変化する回路
  • 113 明るさによって音色が変化する回路
  • 116 光線銃の受光機
  • 143 パイロットランプ2個の双安定
  • 144 交互に信号を出す2つのランプ
    強い光を・・・の類は抵抗の代わりにCdSセルが入っており、 音色が変化する・・・は点滅周期を早くしておいて、ランプの代わりにアンプを介してスピーカを駆動します。
    双安定回路は、80と143がほぼ同じ。
    無安定回路の79 / 86 / 144はほぼ同じ。 これもランプが片側だけに入っているか、両側に入っているだけの違いで、 79と86に至っては電源ラインにキースイッチが入っているかどうかの違いでしかありません。 なにか無理矢理回路数を稼ぐために入れられたもののような気がします。 どうせなら「電池がなくなると聞こえなくなるラジオ」とか、 「妨害電波発振器」とか「全部の放送局がいっぺんに聞こえるラジオ」とかもリストアップしていけば 500回路くらいはいけそうかな?

    マルチバイブレータ回路は簡単だけれどいろいろ役に立つ素材です。 自転車 のスピードメータの電池交換に際して積算走行距離がゼロに戻ってしまい、 安物ゆえ積算走行距離再設定機能もなかったので、 電子ブロックのマルチバイブレータでオドメータ アドバンサを作りました。 こんな場合・・・ちょいと使い捨てカイロ・・・じゃなくて使い捨て回路が欲しい場合、 電子ブロックのお手軽さは魅力です。




    12 circuits among 150 listed are based on multivibrator circuitiry; they are either mono-stable, bi-stabe or astable. However slight differences, such as single lamp or dual lamp, or inserting a switch, make total of 12 variations.
    In the photo Pogo enjoys a blinking lamp driven by an astable multivibrator.




AMトランスミッタを試す

    AMワイヤレスマイクはこの手のキットの定番メニューなので、 電子ブロックではどこまでいけるか試してみます。 AM電話送信機をさがしてみると、
  • 10 1石ワイヤレスマイク
  • 20 1石ワイヤレスマイク(コンデンサーマイク式)
  • 88 2石ワイヤレスマイク
の3種類があります。 これらは原理的にはまったく同一で、 2SC372Y相当品のトランジスタをコレクタ同調形の発振回路に仕立て、 そのベースに音声信号を印加しています。 つまり発振回路と変調回路を1石で兼用しています。 共振回路はAMバーアンテナコイルとバリコンによります。 発振出力はいずれもエミッタから取り出しています。
    10と20の違いはクリスタルイヤホンをマイクとして使うか、 コンデンサマイクを使うかの違い。 88は20に対して2SC945相当品のトランジスタによる電力増幅を追加したもの。 したがって、3者の間で変調品質に違いはありません。 1石式はアンテナを発振回路から直接取り出しているのに対し、 2石式では一段あいだに入っていますから、 アンテナ負荷変動に対する周波数安定性はすこし有利になるはずです。

    88の2石式で試しました。 マニュアルの通りにブロックを挿しこみ、電源スイッチを入れると、 付属のコンデンサマイクにしゃべった音声ははっきりとラジオから聞こえました。 このお手軽さは電子ブロックならでは。 すぐにワイヤレスマイク遊びができます。
    なお88の回路図には、実体図では電源ラインに入っている0.5Ωの抵抗が書かれておらず、 発振トランジスタのベースの接続点に黒丸が書かれていません。 復刻版発売に際しての再チェックはあまり厳格ではなかったようです。

    マイクの代わりに音楽信号を入れてテストしてみると、 シンプルな回路ゆえの限界にたちまちぶつかってしまいます。 音声信号によって発振周波数も変化するため、 ラジオのチューニングを正しく合わせると音量はむしろ小さくなってしまいますし、 入力レベルを上げるとすぐに歪んだりスプラッタを出したりするため深い変調をかけることもできません。 プライベートAM放送局 にするには不合格。
    2石式のパワーアンプのベースに音声信号を入れて後段で変調をかけるようにしてみたり、 はたまたパワーアンプのコレクタにドライバトランスを入れてトランス変調にしてみたりしました。 2石式でトランス変調にして発振段への電源ラインに4mHのチョークを入れたものが、 変調品質的にはベストな結果。 それでも実用にはまだまだです。

2006年02月05日 ワイヤレスマイク

やっぱりラジオ

    ばあちゃんがポゴのお相手をしてくれているあいだに、 電子ブロックのラジオ回路をすべて(ただしCdS制御のもの2品を除き)一気にトライしてみました。
  • 6 ダイオード検波ラジオ
  • 7 ダイオード検波1石ラジオ
  • 8 トランジスタ検波1石ラジオ
  • 9 1石レフレックスラジオ(抵抗負荷)
  • 19 ダイオード検波1石ラジオ(トランス式)
  • 39 ダイオード検波1石+ICアンプラジオ(固定バイアス)
  • 40 ダイオード検波1石+ICアンプラジオ(自己バイアス)
  • 41 高周波増幅1石+ICアンプラジオ(抵抗負荷)
  • 42 高周波増幅1石+ICアンプラジオ(トランス負荷)
  • 43 トランジスタ検波1石+ICアンプラジオ
  • 44 レフレックス1石+ICアンプラジオ(抵抗負荷)
  • 45 レフレックス1石+ICアンプラジオ(トランス負荷)
  • 92 水位報知機付きフォトラジオ
  • 108 明るくなると鳴るフォトラジオ
  • 109 暗くなると鳴るフォトラジオ
  • 119 マイクミキシングつきラジオ
  • 145 電界強度計
    小学校3年製の頃はゲルマラジオを鳴らすのもかなり苦労した覚えがありますが、 送信所から遠く離れた第2研究所の鴨居に這わせた付属のアンテナ線だけで、 電子ブロックのダイオードラジオからは小さな声ながらJOAKとJOABがはっきりと聞こえてきました。 一石低周波一段式ならばイヤホンで十分な音量、 ICアンプを組み合わせた回路ではボリュームをすこし上げるだけで十分な音量でスピーカが鳴ります。
    選択度や音質、誘導ノイズの拾いやすさ、アンテナ線との相性など、結構どの回路にも個性があって、 比較は楽しいものです。 一番実用性が高かったのは、119 マイクミキシング付きの1石レフレックス+1石低周波+ICアンプ。 音質・音量・選択度ともによいバランスでした。
    ただしどれもTBSの受信は困難で、NHK第一・第二のみ。 当時はもう少し放送局に近かったらなあ、とよく思ったものですが、これは今でも変わりません。
    92 水位報知機付きフォトラジオ は、119 マイクミキシングつきラジオとほぼ同じ。 水位検出用リード線の先に水が付くと、オーディオ段の信号がレフレックス段のベースに戻され、ピーと発振するという趣向です。
    145 電界強度計は、1石レフレックスをあえて発振してしまう設定にしておき、低周波出力を1石でメーター表示するもの。 実際には変調の程度によって大きく指示が変化してしまうので、計測器としてはほとんど実用性がありません。

2006年02月05日 ラジオ
  • 46 自己バイアス1石+ICアンプ(抵抗負荷)
  • 47 固定バイアス1石+ICアンプ(抵抗負荷)

  •   電子ブロックmini Denshi Blocks Mini  

    つい買っちゃった

        ポゴの文房具を買いに本屋さんに行ったら電子ブロックminiなるものを発見。 EX-150復刻版もあるのだし、この製品ならではの特別な機能もないようだし、どう考えても買う必要はないよな・・・と考えながら、 レジに持って行きました。:-)

        ポゴにやらせてみようかと考えたわけですが、 見てみると、使い始める前に組立作業が必要な様子。 ポゴに貸すのはパパが楽しんでからにしよう。

    2011-12-29 電子ブロックMini 3800円 + tax

        実際に組立作業に着手できたのは買って1ヶ月経ってから。 事前準備の組み立ては内蔵スピーカとアンプを組み付ける作業。 もちろん問題なくできたし、こういった組み立て作業があるのはむしろキットとしては価値があります。
        電子ブロックminiは総ブロック数25個、プレースホルダのサイズは縦5x横5。 マニュアルには50種類の回路が掲載されていますが、 EX-150と同じく、わずかな違いのバリエーションで回路数を稼いでいる感があります。


    レフレックスからはじめよう

        さて、回路を組み立ててみよう。 マニュアルに記載されているトランジスタブロックの動作チェックはパスして、迷わずに

    電子ブロックmini No. 21 レフレックス1石+ICアンプラジオ

    を組み立てます。 もちろんすぐに動作開始、 第3研究所ではNHKと在京民放各局がよく聞こえます。 単同調ですから分離は不完全。 これは仕方ないとして、あれ、音はずいぶん歪っぽいなあ。 内蔵スピーカは小さなものだから仕方がないのかな。 とても番組を楽しむような音質ではありません。 送信所から遠い第2研究所では、バーアンテナだけではNHKしか聞こえません。

        マニュアルに掲載されているラジオ回路の中では、この回路がもっとも複雑。 25個のブロックのうち24個を使っています。 2つあるトランジスタブロックをいずれも使っていますが、 1つは配線のためだけで、トランジスタとしては機能していません。 なにかもったいないなあ。2石+ICアンプという回路はないのかな。

        マニュアルでは赤色LEDブロックだけ使い残していて、だけれど空きプレースにそれを差し込むと回路が変になってしまいます。 で、ブロックの配置をちょっと工夫して右図のようにしました。 これならEX-150のように全ブロックを収納でき、実験しないときはポータブルラジオとして使えます。

        音質が悪いのはなぜだろう。ICアンプを切り離してセラミックイヤフォンで聞いてみると、やはり歪んでいます。ICアンプは無実。 信号強度が強いと歪が顕著ですが、すこし同調をずらして音量を下げると、歪が消えてすっきりした音質。 低周波のフィードバックのかけ過ぎだろうか。

        ICアンプを切り離してセラミックイヤフォンで聞いているということは、実質的に







    No.21 1 Transistor Reflex + IC Amplifier AM Receiver is the high end radio circuit in the manual. Block layout is modified in the above picture so that all the blocks can be stowed. Sensitivity is good, no external antenna required. However the audio quality is not good.
    電子ブロックmini No. 17 レフレックス1石ラジオ

    と一緒。No.17はトランジスタ1石でレフレックス動作、ダイオード2個の倍電圧検波。 セラミックイヤホンで聞きます。

        No.21とNo.17は、ICアンプの有無だけの違いかと思いきや、よくみると細かな違いがあります。 コレクタ負荷に高周波チョークを使っているかどうか、ダイオード検波出力に負荷抵抗を入れているかどうか、 ベースバイアス抵抗の使い方。

        感度はNo.21と同様なはずなのに、No.17は外部アンテナなしでは無感。 この違いはコレクタ負荷に高周波チョークが使われているかどうかが一番影響しています。 コレクタ周りをNo.21と同等にすれば外部アンテナ不要になります。

        音はNo.21と同様にやはり濁っています。 1石レフレックス回路の受信音質を改善できないものかといろいろ試していて、 右の配置にしたら音質はかなり良くなりました。 倍電圧検波の出力を1kΩでグラウンドに落としています。 当然音量は小さくなりますが、ICアンプのボリュームを上げれば実用になります。 これはやはりレフレックスに戻す低周波信号のレベルが高すぎるのが原因、ということなんだろうか。

        この回路は第2研究所で具合が良かったのですが、中央研究所ではいまひとつ。 放送局からの距離だけではなくて部屋の高周波的な環境、そしてもちろんアンテナの設置状況によってずいぶん影響を受けてしまいます。 マニュアル通りに回路を組んでもぜんぜん性能が出ない場合がありますが、マニュアル執筆時の実験ではきっとうまく鳴っていたのでしょう。 この回路もどこでも安定に動作するかは不確実。 微妙な世界だな。

        で、再度



    Attempting to improve the audio quality of No. 17 1 Transisitor Reflex AM Receiver. It was found to be effetive to reduce AF input level for the reflex transistor, although of course resulted in lower sensitivity.
    電子ブロックmini No. 21 レフレックス1石+ICアンプラジオ

    に戻り、倍電圧検波出力を4.7kΩでシャントしてみました。 アンテナ不要のレフレックスの高感度のまま、歪は低減。 実用できる音質になりました。この回路は

    DBM-21R レフレックス1石+ICアンプラジオ 音質改善版

    と名づけておきます。 Denshi Block Mini No.21 Revisedということで。
    [DBM-21R] 1 Transistor Reflex + IC AMP Radio with Audio Quality Improvement



    Modified No.21 1 Transistor Reflex + IC Amplifier AM Receiver, shunting the detector output with 4.7kOhm. It provides good audio quality while maintaining good sensitivity eliminating the need of an external antenna.
    なんで音が悪いんだろう

        さあて、実用的な音質を得るためにレフレックスのゲインを落とすのなら、 わざわざレフレックスにする意味もないよな。 で、つぎに、

    電子ブロックmini No. 20 高周波1石 + ICアンプラジオ

    を組み立ててみました。 同調回路からの信号をトランジスタ1石で高周波増幅し、コレクタからの出力をダイオードで検波し、 その低周波信号を本体内蔵のICアンプで増幅しスピーカを鳴らしています。

        送信アンテナから約50km離れた第3研究所では、2mの室内ワイヤーアンテナとアース(室内機器のグラウンドラインに接続) が必要。 NHKをはじめ民放数局が聞こえます。 選択度はこの方式ならまあまあ。AM放送帯上半分では分離はやはり不足です。 感度と分離はこんなものという感じなのですが、音がかなり歪っぽくて悪く、 とても番組を楽しむようなものではありません。 なんでだろう、とても簡単な回路なのに。

        ひょっとして本体内蔵アンプあるいは本体内蔵スピーカのせいかと思い、外部音源で本体アンプ・スピーカを鳴らしてみると、 さすがに音量を上げるとスピーカがビビりはじめてしまいますが、今回のラジオの音の悪さを説明できません。

        回路図を見てみると、本体内蔵アンプについている音量調整用のポテンショメータ(ボリューム)は10kΩ品が使われているとのこと。 おや、10kΩVRってこの回路にしては小さすぎないかなあ。

        電子ブロックminiの本体内蔵アンプにつないでいるブロックを抜いて、 ダイオード検波出力を EL500でつくったトランジスタオーディオプリブースター にいれ、予備増幅した後に 山水AU-7700 のプリアンプと LM386貧乏アンプ でJBL 4305Hを鳴らしてみると、似たような音質。やはり歪っぽいです。

        このEL500プリ ブースター アンプには、 Toshiba X01T をつないだときに ジャックセンシング が効くように入力に10kΩシャントを入れてありましたが、 これを取り外してみると・・・おおおっ!! 音ががぜん大きくなり、さらに歪が大幅に減った!! パーフェクトというには歪も残っているしノイズも多いけれど、これならゆっくり番組を楽しめる。 やはり、本体内蔵アンプのボリュームの10kΩがダイオード検波回路にとっては重すぎる負荷だったのです。

        ひずみは減りましたが受信音は低音がまだ細く、またノイズも多いです。 同調コイル2次側の直流阻止キャパシタを0.1μFブロックから0.05μFブロックに変え、 ダイオード検波出力の平滑キャパシタを0.01μFブロックから0.1μFブロックに置き換えたら、 ノイズがぐっと減り、低域が豊かな音質になりました。 これならリラックスしてずっと聴いていられる。 電子ブロックminiで受信していることを忘れてしまいそう。

        このラジオの性能がよくないのはもうひとつ、 スピーカから出る音声信号波形に合わせて高周波増幅トランジスタの電源電圧が変動し、 それがそのまま検波出力信号に影響してしまうのです。 結果として、アンプのボリュームを上げるなどして大きな音が出ると、 フィードバックが発生してしまい、ひどいとモーターポーティングや異常発振を引き起こしてしまうのです。 これは電源ラインのデカップリングが不足していると言われる状態です。
        対策としては、高周波トランジスタへの電源ラインに抵抗と大き目のキャパシタを入れてあげればOK。 簡単なことですが、ブロック式配線では思いついた回路にブロックを並べるのは、できたとしてもとても大変です。

    2012-01-30 Circuit No.20 1RF + IC AM Radio Receiver







    Circuit No.20 - RF Amplifier IC Radio Receiver - the audio quality was very poor. It was found, that the IC AF amplifier load was too heavy for diode detector.

    Disconnecting the buit-in IC audio amplifier and using external pre-main amplifier instead made the audio quality much improved. Increasing the RF filter capacitor C2 from 0.01 to 0.1μF provided rich and smooth bass.

    From this observation the built-in IC audio amplifier is not good enough to enjoy radio experiment. But is this true?

    エミッタ フォロワを追加する

        でも、落ち着いてみてみると、内蔵アンプのボリュームが10kΩ品だからというものでもなさそうです。 たしかに外付けEL500プリアンプで試したときは検波出力を10kΩでシャントすると音がすごく小さくなった上にひどく歪んだのですが、 そうであれば検波出力を内蔵アンプにつないだとたんに歪みが出るはず。 でもそうではなく、ボリュームを最小の位置からほんのわずか上げた程度であれば歪はひどくはないのです。 さらに実用的な音量までボリュームつまみを上げるととたんに歪んでしまいます。
        ということは、アンプの入力インピーダンスがすごく低いから、ということなのかな。 そうであれば、内蔵アンプ基板を調べて必要であれば改造するとか、あるいは新作するとか。 どのみちこのままでは使いものにならない…いまさら電子睡眠機やモールス練習機を実用するつもりはないので、 スピーカラジオとして実用性がないのならこの内蔵アンプは用なしです。

        でも、本体に改造を加える前に、無改造で改善できないものか試してみよう。 もうひとつトランジスタを使って、検波出力とICオーディオアンプのあいだにバッファアンプを入れたらどうかな。 ゲインは必要なく、高入力インピーダンスと低出力インピーダンスが必要ですから、 コレクタ共通増幅回路、いわゆるエミッタ フォロワ回路が最適です。

        しかし電子ブロックminiの限られた部品ブロックと空きブロックスペースで構成するのは制約が多くてとても大変。 配線だけではなくてキャパシタ容量で音量や歪はかなり影響されるし、 いろいろ試して、右の回路およびブロック配置に落ち着きました。 エミッタフォロワのベース電圧は上流下流2本の抵抗で生成したいのですがそうできず、簡略化。 結果、すべてのブロックを何らかの形で使っているものとなりました。 エミッタフォロワのエミッタ抵抗には、固定抵抗と直列に赤色LEDブロックを入れました。 電源パイロットランプとして使えるし、受信信号が強いとLEDはほんのわずかですが明るくなります。 ただしエミッタフォロワの動作をすこし悪化させてしまっていますが。

        この回路なら狙った通りに歪は少なく、スピーカの性能を勘案すれば内蔵アンプでも音量・音質は合格点。 デカップリング抵抗は入れてありませんが、ボリュームつまみを回し音量を上げても異常発振は起きません。 動作は安定しています。これを

    DBM-20R 高周波1段+ダイオード検波+エミッタフォロワ+ICアンプラジオ

    と名づけましょう。 ワイヤーアンテナとアースは相変わらず必要なのでポータブルラジオとしては使えませんが、 エミッタ フォロワ出力から取り出した信号はほぼラインレベルなので(8割程度)、 AMチューナとして使い外部プリメインアンプでスピーカをいい音で鳴らせます。 寒い冬の夜を電子ブロックminiでラジオ番組を楽しみました。

    2012-02-02 Circuit No.20 improvement with emitter follower
    [DBM-20R] 1RF + Diode Detection + Emitter Follower + IC AMP Radio Receiver



    For a futher experiment with the circuit No.20, a buffer was added to avoid the severe distortion caused by the IC amplifier input load. The added second transistor works as a emitter follower. It does not provide any gain, but its low output impedance characteristic can easily drive the built-in IC amplifier.



    As a result the radio plays far better than the original. Still an external wire antenna and a ground connection is necessary so it cannot be a portable receiver, but audio quality is good with plenty of volume. I enjoyed in a chilly winter night listening to AM radio programs including a heartwarming talkshow by a Japanese female astronaut Naoko Yamazaki.
    ICアンプのつくり

        本体内蔵ICアンプにつないだときの高周波1石ラジオの音質の挙動がどうにも不可解だったので、 内蔵ICアンプがどうなっているのか調べてみました。 使われているのはTA7368Pで、最大出力450mW (Vcc=6V, RL=8Ω、THD=10%時)のちいさなオーディオパワーアンプICです。 IC内部の入力段まわりの等価回路を含めた回路を右図に示します。

        TA7368Pの入力回路はQ2とQ3からなる差動増幅回路で、入力信号はQ1によるエミッタ フォロワを介してQ2を駆動します。 この回路により、Q1の入力レベルはGND電位が基準になるため、入力の直流阻止キャパシタが不要になっています。 ただしデータシートによれば、ボリュームコントロールのワイパー雑音が問題になるならば入力にキャパシタを入れろ、 と書かれています。

        さて、電子ブロックminiでは、マニュアルにはC1 10μFとポテンショメータは示されていますが、 ポテンショメータのワイパーとICの入力端子の間に入れられたC2 2.2μFについては書かれていません。 はて、この電解キャパシタの極性は正しいのかな。 逆電圧がかかって音質を悪化させているということはないのかな。 C2をショートさせたら何が起こるだろう。

    2012-02-04 Investigating the built-in IC Audio Power Amplifier

        本体内蔵アンプは奇妙な代物ではないことがわかりましたが、内蔵スピーカの音質はさすがにブザー用・動作チェック用の域を出ません。 ので、モノラルミニジャックを取り付けて簡単に外付けスピーカをつなげられるようにしました。

    2012-02-05 Added monaural mini jack for external speaker hookup

        はたしてC2除去の効果はあるのか。 もう一度高周波1石+ICアンプラジオを組み立てて、ミニジャックにつないだKLHのミニスピーカを鳴らしてみました。 すると、おお、これなら実用になる音質だ。 確認のためにC2をもとに戻すと・・・ううむ、変わらない。 内蔵スピーカで試しても、さほどに酷いものではありません。 一体何なんだ。

    2012-02-07 Tried No.20 1RF + IC AMP receiver with external speaker - good audio. Eh?



    Built-in IC Audio Amplifier is nothing suspicious. The speaker used is too small and too cheap even for its size, to provide a good audio. So I added an external speaker jack. Radios play much better with an external speaker.
    Reassembled the No.20 1RF + IC Amplifier radio, then the audio was not so bad. What did I see when I tried it before?
    検波ってどうなってるの

    電子ブロックmini No.18 ダイオード検波1石+ICアンプラジオ

    にトライ。マニュアルにはこの回路は感度がよくない旨の注意書きがあります。 ダイオードとトランジスタが直接つながっていて、 同調コイル2次巻線に誘起された高周波電圧はPN接合を2回乗り越えなくてはならないからなのかなと思いましたが、 どうしてちゃんと聞こえます。 外部アンテナは必要ながら、ICアンプで音量も実用レベル。 感度はNo.20 高周波1石ラジオと同じくらいかな。

        音質はひどくはないもののいまひとつ不満。 そこでフィルタキャパシタ容量を変え、ベースバイアス抵抗の値を変えて自己バイアスにし、 1kΩのエミッタ抵抗を入れて軽く電流帰還をかけ、 けれども交流ゲインは稼いでおくためにエミッタバイパスキャパシタも入れました。 コレクタ抵抗は4.7kΩと10kΩを試したところ10kΩの方がわずかですが音質よし。 でも歪は皆無ではないし、フィルタキャパシタを大きくしてかなり高温を減衰させているのですが、 アナウンサーの声のS音が気になります。 どんぴしゃ同調を試みてもS音は弱くなりません。なんでだろ。ともかく

    DBM-18R ダイオード検波+低周波1段+ICアンプラジオ

    ができたぞ。

        このラジオの美点は、選択度のよさ。 おお、単同調でも回路によってはこんなにうまく分離できるんだ。 高い周波数の民放局でも混信は少なくて快適。

    • 電源4.28V
    • コレクタ1.18V
    • エミッタ0.31V
    • ベース0.93V

        エミッタバイパスキャパシタに直列に小さな抵抗を入れて交流負帰還もかけてみたいのですが、 電子ブロックminiには1kΩより小さな抵抗は付属してきません。

        この回路からダイオードを抜けば

    電子ブロックmini No.19 トランジスタ検波1石+ICアンプラジオ

    になります。 たしかにブロック図を描けば両者は別アーキテクチャだといえますが、 ダイオードを抜いただけで違う回路になるとはどんなもんなんだろう。 それに、No.18のトランジスタもやっぱり検波作用しているんじゃないのかな。

        ともかく、No.19は音量はやや小さいながら実用レベル、分離も良好。 でも音質はダメで、改善の可能性がみえてきません。 やはり原理的に無理があるよなあ。 抵抗値の高いポテンショメータがあればベースバイアス電圧の最適値を探す等の試みができるかもしれませんが、 電子ブロックminiのポテンショメータは内蔵ICオーディオアンプのボリューム調整専用で、 他の実験には使えません。

        まあマイキット80のころ試したのに比べると、トランジスタ検波でここまで良く鳴るのは初めて。 あ、これは第3研究所が送信所に近く、かつICアンプの助けがあるからだな。


    [DBM-18R] Diode Detection + AF Amp + IC Amp Radio Receiver



    DBM-18R is different from original No.18 circuit in capacitor replacing, adding emitter resistor and emitter bypassing. This circuit shows good selectivity.

        む、ちょっと待てよ。 ↑のほうでつくった高周波1段+ダイオード検波+エミッタフォロワ+ICアンプラジオ、 DBM-20R と名づけたヤツですが、 これもひょっとして初段トランジスタで検波しちゃっているんじゃないのかなあ。 なにしろ初段トランジスタのベースバイアスのかけ方は同じだよ。
        で、もういちどDBM-20Rを組んで、ダイオードを取り除いてみると・・・ 感度は悪くて発振気味、音質も極悪だけれど、しっかり放送を聴くことができます。 やはり初段でも不完全な検波動作をしているものと見えます。 この辺が音質を悪化させている原因なのでしょうか。
        ダイオードを抜いたDBM-20Rの初段トランジスタの高周波チョークを4.7kΩの抵抗に変えてみると、 いい感じで鳴りはじめました。 高周波増幅のつもりだった初段が、トランジスタ検波段に変わってしまったわけです。 感度・分離・音質とも、DBM-20Rとそう変わらず、 外部アンテナは必要ですが、番組を楽しめる実力。期せずして

    DBM-19R トランジスタ検波+エミッタフォロワ+ICアンプラジオ

    の完成です。

        トランジスタを狙ったとおりに正確に動作させるには、 電子ブロックminiの素子数と素子定数ではやはり不足です。 この辺がそろそろ電子ブロックminiの限界かな。

    [DBM-19R] Transistor Detection + Emitter Follower + IC Amplifier Radio Receiver



    DBM-19R is derived from DBM-20R with a slight modification of diode removal and using 4.7kOhm instead of 4mH RF choke. So I'm guessing that the RF amplifier transistor in No.20 circuit would also behave as a decayed detector, causing a degraded audio.

    Return to Kits, Gadgets and Projects
    Return to NoobowSystems Lab. Home

    Copyright(C) NoobowSystems Lab. Tomioka, Japan 2006, 2012

    http://www.noobowsystems.org/

    No material in this page is allowed to reuse without written permission. NoobowSystems has no business relationships with the companies mentioned in this article.

    Feb. 05, 2006 Created.
    May. 06, 2006 Updated.
    Jan. 06, 2012 Updated.
    Jan. 30, 2012 Updated.
    Feb. 04, 2012 Updated.
    Feb. 11, 2012 Updated.